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操体法 導軆力学研究所はこころとからだの健康を考えます。

TEL. 0852-66-7151

〒699-0401 島根県松江市宍道町宍道1394

施術の流れFlow of the operation

現状認識- 視診・触診

施術に入る前に一番重要なのは「正しい現状認識」です。ここで言う”現状認識”とはご自身の現在の「身体の歪み」を理解することです。人は知らず知らずのうちに自分の使い勝手がいい様に、日々身体を使っています。
操体ではこの身体の歪みが様々な諸症状の原因であると認識し、特に重要視しています。

では具体的にどの様な歪みを見ているか一例をご紹介します。
先ず最初に来所された際には、施術表を記入戴き、現在の症状等をお伺い致します。その後、外見上分かる、ボディの歪みをみていきます
(視診)



  1. 脊柱配列の異常
  2. 肩の水平
  3. 肩胛骨の高さ
  4. 骨盤の高低
  5. 重心のかかり方(左右)
  6. 脊柱に対しての前後の重心線
  7. 拇指、踵重心
  8. 胸郭の高低、左右差
当然、これは一例ですので、これプラス捻転傾向や骨格配列、顔の歪み等々様々な角度から、その方の現在のありのままの状態を分析します。その後、視診から導き出された部位の触診を行い、身体の歪みにより引き起こされている部位をより明確にしていきます。

何故身体は歪むのか?

身体が歪む原因は様々あります、先天的原因やスポーツなども考えられますが、その殆どが、長年に渉っての身体の使い方にあると思われます。人には”無くて七癖”、無意識の内に自分の使い勝手の良い様に身体を使っているのです。
正しいのか正しくないのかも分からず使った結果が様々な歪みを作ってしまっているのです。特に歪みやすい職種や姿勢癖などがありますので、以下に挙げておきます。
  1. 一日の殆どを座って過ごす
  2. パソコンを使う仕事である
  3. 車を運転する機会が多い
  4. 立ちっぱなしの仕事である
  5. カバンをかける肩は決まっている
  6. 枕は高くないと寝れないなぁ(高枕之宮殿下・・)
  7. よく頬杖をつくぞ(頭が重いわけでは無いぞ)
  8. 特定のスポーツを何年もやっている(ゴルフとかテニスとか)
  9. 非常にストレスフルな生活をおくっている
  10. 立っていると休めの姿勢が一番楽だ
  11. よく捻挫をする(ちょっと捻るのも含みます)
  12. 靴は外側がすり減る
などなど、まだまだあげるとキリが無いのですが、代表的な姿勢や職種です。その殆どが無意識に或いは悪いと分かっていても、ついつい行ってしまうものです。でも、パソコン使う仕事だし、スポーツもしたいし!と思うのは当たり前の事で、何もこれらをやってはいけない!と言うつもりはありません。
では、どうすれば良いのでしょうか?その答えも操体では用意してあるのです。操体法創始者橋本敬三先生は、我々が日常生活の中で作ってしまう様々な身体の歪みを解消するには、最低限、自分自身の責任で行うべき営みがあると、説いておられます。それが、
「息・食・動・想」(そくしょくどうそう)の教えです。


息・食・動・想の教え

この「息食動想」の教えは私達人間が生活を営む上において、誰に代わってもらうことも出来ない、コントロール可能な四つの営みを説いた教えです。細かくあげていくとそれだけでとんでもない量になるので、詳細は講習でお教え致します。


息(そく)−呼吸の妙−

息は読んで字の如く、息(いき)をすること呼吸のあり方を説いたことです。人間が生きて行く中で一番無意識に行い、おぎゃぁと生まれてから、人生を終えるその瞬間まで欠かすこと無く続けられる最も大切な営みです。橋本先生も著書の中で「呼吸」について触れられていますが、何度も「呼気」に意識を通しなさいと言う説明をされています。人間に隙が出来るのは”吸気”の時であり、息を吸いながら重たいものを持ったりと、力強い動作は出来にくいはずです。

昨今はテレビや雑誌などの影響もあって、”腹式呼吸”がいいんですよね!と聞かれることがよくあるのですが、一面を見ると腹式呼吸は”副交感神経”を刺激し、リラックス効果も得られる素晴らしい呼吸法です。しかし、何でもそうなのですが、それだけで良い!などと言うものはこの世には存在しません。全てはバランスであり、腹式呼吸が良い場面もあれば、急性痛時など、胸式呼吸も困難で、呼吸を止め堪える様な場面もあるのです。腹式呼吸は臨床家が
”腹を練り”何事にも対応出来る身体を作るための、鍛錬要素も含まれており、腹式呼吸は突き詰めていくと非常に奥の深い呼吸と言えます。ただ、昔から長い息は”長生き”に繋がるなどとも申しますので、呼気に意識を通し、なが〜く息を吐くと時々思い出し行うだけでも違うと思います。

鍛錬要素を除くと、呼吸に関しては
「自然呼吸」を通すことが、一番無理なく快を味わえる呼吸かもしれません。我々も臨床の中で、クライアントに対しては無理に腹式とか意識せず、自然呼吸を通す様に指導しています。

人が大自然の中で解放される時、無意識に呼吸を行っていることに気付くはずです。空気の澄んだ高原で意識して腹式呼吸をするより、無意識に一番身体に心地よい呼吸をする方が人は”快”を感じます。呼吸は奥が深く、でもシンプルに味わうべきなのです。

     


食(しょく)−動物として食べること−

この多様化してしまった食こそが、現在日本における、生活習慣病の根源だと言われています。日本の食卓は戦後急激に欧米型に変化し、日本人の身体そのものが、変化に対応出来ていない状況です。一度”欲”へと舵を切ってしまった食は留まることを知らず、次から次へと世界中の美味しいものを求め、日本の食卓はさながら世界旅行のようです。
”食”に関して橋本先生は、明確な答えを著書の中で書かれています。それが、歯の種類と総数からみた人間の
「食性」です。著書「からだの設計にミスはない」には、人間には全部で28本の歯がありますが、肉食用の歯は犬歯と糸切り歯の計4本、野菜用の前歯は8本、雑穀・堅果類用の臼歯は16本です。人間の身体は各部分が互いに連携、対応・作用をしていますので、身体にとって必要なものが摂れる様、歯の仕組みも出来ています。
歯の総数から考えると、野菜が2に対し、肉は僅か1、雑穀類が4の割合になります。戦後日本人の消費量が異常に伸びてしまった肉に関しては、歯の総数の7分の1にすぎません。現代日本の動物過剰な食事は不自然であり、植物中心の食生活が自然であると言えます。食に関して言えば、我々は一度、数字合わせで食べる”栄養学”の呪縛を振りほどき、主食を中心とした「食の原点回帰」が望まれ、昨今叫ばれる”地産地消”システムこそ、食の健康の原点「身土不二」へ繋がっていくものと信じています。

     

動(どう)−身体をどう使うのか?−

操体と縁のあった方、殆どの方がこの「動」が切っ掛けで始めた方が圧倒的に多いと思われます。それほど、操体と言えば身体を動かすこと、身体の使い方と言ったイメージを持たれている方が殆どです。

しかし、その一方で操体を一般的に身体を動かす、体操やエクササイズの如く理解している人達も多く、橋本先生が本当に伝えたかったことが、上手く伝わっていないのも現状です。この”動”の部分を橋本先生は
「身体運動の法則」として残していらっしゃいます。この”身体運動の法則”は言ってみれば身体の取扱説明書であり、身体を鍛えることはトレーニング等で知ってはいても、正しい身体の使い方は意外と知らないものです。

−「身体運動の法則」とは
身体運動の法則には”5法則””3相関性”があると説かれています。
  1. 「重心安定の法則」
  2. 「重心移行の法則」
  3. 「重心移動の法則」
  4. 「連動の法則」
  5. 「中心軸と重心点の法則」
  1. 「呼吸との相関性」
  2. 「目線との相関性」
  3. 「意識との相関性」
この身体運動の法則を日常的に行うものとして橋本先生が説かれていますのが「般若身経」です。身体の基本動作において自然体としてあるべき姿勢を先ず、自然立位として”重心安定の法則”として示した上で、基本となる動きを3方向に分類し、この「捻転」「曲げる」「倒す」を対とした動き6方向に自力困難な”牽引”と”圧迫”を含めた8方向への1つ1つの動作における”重心移動の法則”を説明しています。


−「重心移動の法則」−

  • 「左右捻転」
  • 「左右側屈」
  • 「前屈・後屈」

「重心安定の法則」
足は腰幅(骨盤の幅が、足の内側となるように立つ。今まで「足は腰幅」のみで、果たしてそれが足底の内側にあたるのか、外側にあたるのか、それとも中央にあたるのか明記されていませんでしたが、様々な研究の結果、内側としました)。又、人それぞれ利き手があることと、利き手がある故に中心軸にぶれが生じることが分かりました。

利き足は、利き手の反対側の足であることから、利き手と反対の足を『半歩分』つま先を内側に向けて出すことにより、利き手によるぶれを解消しました。加えて、足を半歩出した後、骨盤を定位置に軽く戻すことによって中心軸を整えました。目線は正面の一点に据え、膝の力をほっと軽く抜く、そして背筋を軽く伸ばす。そうすると拇趾の付け根(拇趾球)に体重が乗る。
「重心移動の法則」
・右利きの場合:前屈、左右捻転、左右側屈の場合、左足を半歩前に、つま先を内側気味にして踏み出す
・左利きの場合:前屈、左右捻転、左右側屈の場合、右足を半歩前に、つま先を内側気味にして踏み出す
(左右捻転、左右側屈では足を踏み換えなくともよいです)

但し、後屈に限っては、右利きの場合は右足を半歩前につま先を内側気味にして踏み出します。左利きの場合は左足になります。これは、後屈した場合も体重が利き足にかかるようにするためです。

前屈、後屈の場合、従来はからだの中心腰の重心が前後に移動する、つまり腰から移動していましたが、今回は操体法の動きの基本である『末端から動く』を踏襲しました。
・前屈の場合:半歩前に出した足(利き手と反対)の拇趾球を前方に向かって押し込む
・後屈の場合:半歩前に出した足(利き手と同側)の拇趾球を前方に向かって押し込む
としています。身体を起こす際は前屈、後屈とも押し込んだ足底を同様に前方に押し込むと、身体が起きてきます。
側屈、捻転は従来通り拇趾球を床に押し込むようにして足(末端)から動きを起こします。
(解説監修:TEI-ZAN操体医科学研究所 畠山裕美先生)
(実技:三浦寛先生、畠山裕美先生、東京操体フォーラム実行委員)

     

     

想(そう)−ストレスフルな社会に生きるため−

この”想念”の部分は”食”を含め、橋本先生ご存命時には想像も出来ない勢いで変化をしている部分ではないかと思います。これは私が開業した数十年前と比べても大きく変化していて、当時は単純に腰が痛い、肩がこるなどと言った症状が殆どでした。しかし、ここ数年明らかに変化しているのは、「ストレス性疾患」とでも言うべき内因性疾患が急増していることです。田舎に住んでいる私ですらそう感じているのですから、都会では更に強いものと思います。

いわゆる3大ストレスと言われる
「金銭」「人間関係」「健康」この3つが現代人にも更に複雑に、大きな影を落としていると言えます。昨今の雇用環境の悪化による経済不安、複雑且つ疎遠な人間関係、それらの影響も含めた健康環境の悪化など、我々を取り巻く社会そのものが非常に「ストレスフル」な状態になっています。橋本先生が著書で何度となく取り上げていらっしゃるのが、東洋医学の古典の中から、精神が身体に及ぼす影響として「怒りは肝を傷(やぶ)り、悲しみは肺を傷り、憂いは脾胃(ひい)を傷り、喜びは心(しん)を傷り、驚きは腎を傷る」の例えを出され、”五情と五臓の関連”を説いた言葉を引用されています。人間とはどんなに文明が進化しようとも、未だ心に安寧は無く、文明が進み道具としての選択肢(携帯電話、メール、インターネット等)が増えた分だけ、様々に溢れる情報を整理・統合することも出来ぬまま、混乱に拍車をかけている様な気すらします。

更に橋本先生は
「一切の業障海(ごうしょうかい)は皆(みな)妄想より生ず」(観普賢経)の例えを出されています。意味は「妄想とは有るものを無いと思い、無いものを有ると思うこと」と言う意味で、三浦先生もよく人は「妄想苦(もうぞうく)」によって苦しむのだと言うことを仰いますが、まさにその通りだと思います。人は未だ起きてもいないことに頭を悩ませ、苦しみ、様々なものに心の救いを求めます。

1つ言えることは人間は思った通りにしか成らないと言うことです。日々下を向いて自分はダメだと思いながら生きている人に明るい明日は望めないでしょう。
「言葉は運命のハンドル」と言う言葉が有りますが、人を羨んだり妬んだりする位なら、一度きりの人生、誰に比べること無い自分の人生を歩きたいものです。

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